家庭医とはお子さまからお年寄りまで、地域に住んでいる人が普通に起こる健康問題であれば全て対応する「街のかかりつけ医」です。街のかかりつけ医として、地域の一人一人とそのご家族、そして地域全体の健康を考え診ていく役割があります。
体の具合が悪くなった時に、どの診療科に行ったらよいか分からないという経験をお持ちの方も多いと思います。私たちの健康問題の多くは日常的によくある病気「日常病」であり、家庭医はその専門家として特別なトレーニングを受け、対応する技術と知見を備えています。
家庭医は、年齢や性別、病気の種類を問わず、お子さまからお年寄りまで診療いたします。家族ぐるみのかかりつけ医として、お子さまが成人し、働き盛り世代が引退したその先までずっと家族みんなの健康を考えていきます。
身体の病気は、こころの健康状態と密接に関係しており、家族や周囲の環境の変化による影響も少なくありません。患者さんの声にきちんと耳を傾け、病の背景にある問題を重視しその患者さんに合わせたケアを行います。
現在の死亡原因の多くは生活習慣が原因といわれています。病気になってからできることは限られているので、病気になる前の予防が大切です。これからの健康で不安なこと、食事や生活での不安などをご相談いただき一緒に考えていくことで、健康維持に必要なことが見えて来ます。
家庭医は地域の医療機関をはじめ、介護・福祉サービスと連携体制を構築し、充実した医療や介護ケアの窓口として機能します。専門的な検査や治療が必要な場合は、適切なタイミングで高度医療機関や専門医に紹介いたします。
家庭医は診療活動のみならず地域の健康づくりにも関わっています。広く地域の声に耳を傾け、また医療介護のネットワークを通じて、地域にどんな問題があるのか皆さんと一緒に考えて、健康増進活動を行います。